(実録)「“会話ゼロ”から始まった関係|精神科訪問看護で大切にした“話させない支援”」
「会話にならない」
「どう関わればいいのか分からない…」
精神科訪問看護では、
“話してくれない利用者さん”と出会うことがあります。
今回は、訪問開始時はほとんど会話がなかった男性利用者さんとの、実際の関わりをご紹介します。
※個人が特定されないよう一部内容は調整しています
■ 利用前の状況
30代男性
診断:統合失調症
生活状況:
・退院後、自宅に引きこもり
・家族以外との交流なし
・訪問時も視線を合わせない
・返答はうなずき程度
・入浴や食事が不安定
・昼夜逆転あり
家族の声:
「何を考えているのか分からない」
「無理に話しかけると部屋に閉じこもる」
■ 訪問看護スタート
週3回訪問開始
最初に大切にしたことは
👉 “話してもらう”ではなく、“安心してもらう”こと
■ 最初の2週間
訪問しても…
・返事なし
・視線が合わない
・数分で部屋へ戻る
会話はほぼゼロ
それでもスタッフは
✔ 無理に質問しない
✔ 沈黙を埋めようとしない
✔ 同じ時間に訪問する
✔ 落ち着いた声かけを続ける
ことを意識しました
■ 転機になった出来事
ある日、部屋にゲーム機が見えたため
看護師:
「ゲーム好きなんですね」
すると初めて
利用者さん:
「……少しだけ」
短い一言でしたが、
ここから関係性が変わり始めました
■ 関係づくりで意識したこと
精神科訪問看護では
👉 “沈黙=拒否”ではない場合があります
本人も
・どう話せばいいか分からない
・人が怖い
・関わるエネルギーがない
という状態のことがあります
だからこそ大切なのは👇
✔ 焦らない
✔ 話す量を求めない
✔ “安心できる人”になる
■ 少しずつ見えた変化
1ヶ月後
・「こんにちは」が返ってくる
・ゲームの話題が増える
・訪問時間にリビングへ来る
2ヶ月後
・コンビニへ同行できる
・生活リズムの相談ができる
・笑顔が見られるように
■ 実際に行った支援
・生活リズム調整
・服薬確認
・食事・水分確認
・趣味を通したコミュニケーション
・家族への対応助言
・“話さない時間”も共有する支援
■ ご家族の変化
家族の方からは
「話させなきゃと思っていた」
「黙っていてもいいと分かって楽になった」
という声がありました
■ 精神科訪問看護で大切なこと
会話が少ない方への支援では
👉 “支援している感”を出しすぎないこと
が大切な場合があります
無理に変えようとせず、
“安心できる関係”を積み重ねることで、少しずつ変化につながることがあります
■ よくあるNG対応
❌ 質問攻めにする
❌ 無理に会話を続ける
❌ 「ちゃんと話して」と急かす
👉 かえって負担になることがあります
■ こんな方におすすめ
・会話がほとんどない
・引きこもり状態が続いている
・家族対応に悩んでいる
・人との関わりに強い不安がある
■ 問い合わせ
「どう関わればいいか分からない」
それは決して特別なことではありません。
精神科訪問看護では、
“無理に話させない支援”も大切にしています。
👉 ご本人・ご家族どちらからでも相談可能
👉 初回相談無料
2026年05月15日 14:31
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